JavaScriptが無効のため、文字の大きさ・背景色を変更する機能を使用できません。
本文
奚婁鼓は、行列参向の時や舞楽を奏する際に舞人が用いたもので、両側の鼓胴の紐に結んだ紐を首にかけ、左手に振鼓を執り、右手に撥を持ち、皮を張った上面を打つ楽器である。鼓胴は檜製の漆塗りで、繧間彩や切金をまじえた宝相華唐草文など彩画の技法は入念で、平安時代後期(藤原期)の特徴を表している。数少ない類品の中にあって、龍田大社の由緒ある伝世品として貴重である。現在は、奈良国立博物館に保管されている。