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「阿」、「吽」2対の獅子・狛犬で、三郷町の有形文化財に指定された計4体の木造像である。4体とも尾を除いた全身をヒノキの一材より彫成する一木造りの構造で、当初は彩色仕上げとみられるが、現状はほぼ素の状態である。元は龍田大社本殿の2社の庇部にそれぞれ1対ずつ置かれていたが、明治期の拝殿の移築に合わせて、神楽殿(元拝殿)の中に安置された。背筋が伸び、たてがみが巻毛となるのは鎌倉期の作品に多い特徴だが、均整のとれた体や勇ましい顔立ちの特徴から制作年代は4体とも平安時代後期に遡ると思われる。大きさもすべてほぼ同規格となっており、縦が約80cm横幅が約50cmとなっている。
狛犬像2体
獅子像2体