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大里寺跡(おおさとでらあと)
大阪府柏原市大県(おおがた)にあった寺院で、孝謙天皇が巡拝した「河内六寺」の一つ。寺域は南北140mと推定され、東西も同規模とすると、河内六寺の中では智識寺と並んで大きな寺となる。昭和60年(1985年)の発掘調査にて、北限に位置する井戸の中から「大里寺」と墨書された8世紀の土師器鍋が発見されたことで、当地が大里寺跡と考えられている。立地としては、生駒山系の西側の麓を南北に通る後の東高野街道が龍田古道と結び付くポイントにあたり、交通の分岐点にあたる。
大里寺跡出土の土師器壺(柏原市教育委員会より写真提供)
大里寺跡、東高野街道に面する鐸比古鐸比賣神社鳥居