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法隆寺(ほうりゅうじ)
奈良県斑鳩町法隆寺にある寺院で、別名は斑鳩寺(いかるがでら)。推古15年(607年)に聖徳太子(厩戸皇子(うまやどのみこ))によって創建され、現在の伽藍は金堂・五重塔を中心とした西院伽藍と、夢殿を中心とした東院伽藍に分かれている。西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群であり、多くの国宝、重要文化財等を所有している。聖徳太子は推古13年(605年)に飛鳥から現在の東院の地にあたる斑鳩宮に移り住み、宮に接して建立されたのが現在の西院伽藍の前身である若草伽藍である。寺院の立地としては、後の奈良街道に面しており、聖徳太子が斑鳩に居を構えていた際には飛鳥と斑鳩を結ぶ「太子道」と難波・河内と斑鳩を結ぶ「龍田古道」の接点となっていた。また、大和川の水運にとっても利便性の高い場所となっており、まさに交通の要衝にあたる。
法隆寺西院伽藍